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【禁聞】中国 警備業界の繁栄は動乱の前兆?

2013年12月27日

【新唐人2013年12月27日付ニュース】アメリカに亡命している中国の民主活動家、魏京生氏は最近、評論の中で、「3年前に警備員の法律的地位が正式に認められてから、業界は急速に発展し、現在、警備員の数は430万人以上に達する」と指摘しました。このような社会は崩壊に瀕しており、動乱の前夜でもあるとも分析しています。

 

魏京生氏は、12月24日、ラジオ・フリー・アジアに寄せた評論で、「中国には今、430万人以上の警備員がおり、警備会社は4000社以上の及ぶ」と指摘しました。警備会社によると、顧客は当初の有名人から、現在は富裕層にまで広がっています。また年間収入が1億元に達し、株式公開を考えている会社もあります。

 

魏氏によれば、アメリカの富裕層は中国より多いにもかかわらず、警備業界は中国ほど大きくは発展していません。

 

欧米では第二次大戦後、社会保障が整備されたため、利益の再分配が比較的平等に行われています。そこで富裕層に対する憎しみが中国ほど深刻ではなく、また強盗や誘拐事件も中国ほどは多発していません。

 

34歳の億万長者、陸さんの親友は、先日、誘拐されて身代金を奪われた揚げ句、殺されました。陸さんは自身と家族の安全のため、20人以上の警備員を雇いました。警備員は、子供の送り迎えや家庭の見守りまで行います。

 

中国問題の専門家張健さんも、どの国にも格差問題はあるが、中国ほど深刻ではないと言います。中国ほど、市民が富裕層に対し強い憎しみを抱き、不公平な社会の国はないと分析します。

 

在米中国問題専門家 張健さん

「警備業界の発展は中国社会の反映です。金持ちは利益を搾取する人民の敵となったのです」

 

張さんは、絶望した人が極端な行動に走っているとも述べましたが、確かに中国では、資産家の誘拐事件が多発しています。

 

浙江省温州市の新雅集団の理事長は、1998年、息子が誘拐されたうえ、殺されました。2005年、内モンゴル自治区の有名な民営企業家、雲全民さんも誘拐され、翌日、家族が240万元の身代金を払いましたが、殺されました。2011年、浙江省の億万長者、金さんも誘拐に遭い、3500万元をゆすり取られました。今年9月には、中国一の資産家、娃哈哈(ワハハ)集団の会長が襲撃され、11月には、遼寧省の女性資産家が誘拐されて、300万元を奪われました。

 

当局によれば2004年だけで、3863件もの誘拐事件が起きました。世界でもダントツの数字です。

 

魏京生氏の分析によると、欧米は社会保障制度によって、格差問題を処理しているため、貧富の格差が原因の衝突を極力、避けられます。しかし中国は憲法で「党は法律を超える」と定めているため、特権階級の権利が法律を超越し、当局は法律を都合よく解釈しています。その結果、憲法と法律の権威が失われ、統治者の合法性もなくなるので、彼らは暴力に頼って統治するのです。

 

中国には元々、法律遵守の伝統があったものの、共産党による数十年の統治を経て、不法な手段でお金を得ようとする人が増えています。そこで政府は数百万もの軍人や警官を抱え、資産家は警備員を雇って、身の安全を図るのです。

 

政府は毎年、数千億元をいわゆる「治安の安定」に使っていますが、実際のところ、それは市民の虐殺だとある作家は指摘しました。

 

人権活動家 胡佳さん

「特に政法系の官僚は罪深いです。庶民を虐げ、人の自由や命すら奪っているからです」

 

魏京生氏は最後、社会の上流階級が市民を、殺されるのを待つ動物と見なすなら、彼らも同じ運命になると警告しました。このような社会は崩壊に瀕しており、特に革命の伝統のある中国では、社会動乱の前夜であると分析しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/12/26/atext1031217.html (中国語)

 

(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/工)

 

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